足首の捻挫、適切なリハビリとは?

足首を捻挫すると、個々の日常生活における活動から、スポーツ活動まで、多くの影響が出ます。そのため、医療従事者として、最適なリハビリテーションプログラムを提供することは重要です。本ブログでは、現在のエビデンスに基づいて足首の捻挫のリハビリテーションを詳しく説明します。

足首捻挫リハビリテーションの3つの段階

足首の捻挫リハビリテーションは、一般的に次の3つの段階に分けられます。ケガの状況がどの位置にあるのかでやるべき事が変わってくるのです。

  1. 急性期
  2. 治癒期
  3. 改善期

1. 急性期

捻挫直後から約72時間後までを急性期と呼びます。この期間中の目標は、炎症と腫れを最小限に抑えること。

アプローチ: RICE法(Rest, Ice, Compression, Elevation)を推奨
RICE方とは?
休息、冷却、圧迫、挙上の4つの要素からなる治療法で、炎症と腫れを抑制することが期待できます。

2. 治癒期

炎症がひいた後、治癒期に入ります。この期間中の目標は、関節の可動域を回復し、筋肉の機能を徐々に強化することです。

アプローチ: 可動域改善エクササイズ、バランスエクササイズ、筋力トレーニングを推奨。

3. 改善期

治癒期が終わると、改善期に入ります。この期間の目標は、機能の完全回復と再発防止です。スポーツの現場復帰に向けての最終段階です。

アプローチ: 足裏の感覚受容器エクササイズ、高強度の筋力トレーニング、スポーツ特異的なトレーニングを推奨。

フェーズ 目標 アプローチ
急性期 炎症と腫れの抑制 RICE法
治癒期 関節可動域の回復、筋力強化 可動域改善エクササイズ、バランスエクサイズ、筋力トレーニング、足裏の感覚受容器エクササイズ
改善期 機能の完全回復、再発防止 足裏の感覚受容器エクササイズ、高強度の筋力トレーニング、スポーツ特異的なトレーニング

リハビリテーションのエクササイズについて深堀り

可動域エクササイズ

捻挫の際は包帯やテーピングサポーターなど、いわゆる可動を制限し受傷部位を安静に図る期間が少なからずあります。足首の可動域を回復するために、患者はアクティブおよびパッシブなROMエクササイズを行うようにします。これには、足首の屈曲・伸展、内旋・外旋の動きが含まれます。

バランスエクサイズ

バランスエクサイズは、足首の安定性を向上させるために重要です。例えば、片足立ちや、バランスボードを使用したエクササイズがあります

筋力トレーニング

治癒期には、特に下腿の筋肉(前脛骨筋、後脛骨筋)の筋力トレーニングが重要です。トレーニングには、レジスタンスバンドを使用した足首の屈曲・伸展、内旋・外旋のエクササイズが有効です。

足裏の感覚受容器エクササイズ

このエクササイズは、関節の位置感覚と動きの制御を改善します。足の裏には地面の情報をキャッチし動作がスムーズにいくように情報を感受する機能がありますが、捻挫をするとこの機能が一時的に衰えてしまうことがよくあります。

高強度の筋力トレーニングとスポーツ特異的なトレーニング

改善期には、足首の筋力と持久力をさらに強化するために、高強度の筋力トレーニングとスポーツ特異的なトレーニングが推奨されます。スポーツの現場で再発を防ぐためには、競技特性に応じた動作を復帰ませに練習させることも再発予防として効果的。例えばmスクワット、ランニング、ジャンプなどの活動が含まれます。

リハビリテーションは個々の患者の症状、活動レベル、目標に応じてカスタマイズすることが重要です。したがって、患者と協力してリハビリテーションプログラムを作成し、その進行に応じて適切に調整することが求められます。

再発予防

捻挫が発生すると、関節の安定性が低下し、再発のリスクが高まります。したがって、再発予防はリハビリテーションの重要な目標の一つです。

アプローチ: プロプリオセプションと筋力トレーニングを継続し、スポーツ特異的なトレーニングを取り入れることが推奨されます。また、適切なフットウェアの選択と、必要に応じてアンクルサポートの使用も有効です

再発予防 アプローチ
プロプリオセプションの維持 バランスとプロプリオセプションエクサイズを継続
筋力の維持 高強度の筋力トレーニングを継続
スポーツ特異的なトレーニング スポーツや活動に特化したトレーニングを継続
適切なフットウェア 適切なサイズとサポートを提供するフットウェアの選択
アンクルサポート 必要に応じてアンクルブレースやテーピングの使用[^8^]

まとめ

足首の捻挫は一般的な負傷ですが、適切なリハビリテーションは個々の患者の回復と再発予防にとって重要です。そのため、医療従事者としては、現在のエビデンスに基づくリハビリテーションプログラムを提供し、患者の進行に応じて適切に調整することが求められます。